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税務相談Q&Aテキスト版

2019年11月号

▼テーマ
 消費税ポイントカード還元制度

▼本文
消費税率10%がスタートしました。 消費者に最大5%が還元されるポイント還元制度を紹介します。

  1. キャッシュレス・消費者還元事業
    消費者が中小店舗で商品やサービスを購入する際に、キャッシュレス決済(クレジットカード、電子マネー、QRコード決済など)にて代金を支払った場合には、購入額の最大5%のポイントが付与される制度です。

  2. 実施期間、対象店舗
    実施期間は、令和元年10月1日から令和2年6月30日までの9ヶ月間です。還元対象金額は決済額に応じた金額が還元されることになります。
    中小企業または個人事業主が運営する店舗の場合は5%が還元されます。
    また、コンビニやガソリンスタンドなどのフランチャイズチェーンの場合は2%が還元されます。
    ポイント還元対象の店舗は、経済産業省からポスターが配布され店頭に掲示されます。また、ウェブサイトでも確認できます。

  3. キャッシュレス決済
    お札や小銭などの現金を使用せずに代金を支払うことです。キャッシュレス決済手段には、クレジットカード、デビットカード、電子マネー(プリペイド)やスマートフォン決済などがあります。
    ①クレジットカードは、商品やサービスを受け取った後から支払いの請求が来る後払いのカードのことです。
    ②デビットカードは、商品やサービスの購入時に提示すると代金が銀行口座から即時に引き落とされるカードのことです。
    ③電子マネー、プリペイドカードは、カードやスマートフォンに前もって入金しておき、店の機械にタッチして支払います。
    ④スマートフォン決済(QRコード読み取りなど)は、スマートフォンに、クレジットカード、電子マネー、銀行口座などを登録して支払います。
    ※1か月のポイント還元の上限はサービス会社により異なります。

2019年09月号

▼テーマ
 家族信託における税金のはなし

▼本文
最近、テレビ等のマスコミで家族信託が取り上げられています。将来的な認知症対策としても注目を浴びつつあります。そこで気になってくるのが税金のことです。家族信託の概要と関係してくる税金を確認してみましょう。

一、家族信託とは?
自分が持っている不動産やお金などを信用できる人に託します。
託された人はその財産を管理して、場合によっては、売却や賃貸なども可能です。
託した財産から生まれる利益は自分が望む人が受けます。
 の人を委託者、の人を受託者、の人を受益者と言います。従って、委託者が認知症になったとしても、事前に財産を信託しておけば、受託者の判断でその財産の処分ができます。

二、家族信託と税金
父親から長男へアパートが信託されたケースで見てみましょう。それぞれの税金は次のような取り扱いになります。
○贈与税
 アパートが信託されると建物の名義は父親から長男へ移ることになります。しかし、税務上は名義ではなく受益権を持っている人を所有者とみなします。従って、父親が依然として受益者であれば信託を設定しても贈与税はかかりません。
○所得税
・家賃収入
 アパートの名義が長男へ移るため、賃貸借契約も長男と賃借人に変更になります。ただし、あくまでも父親が受益者であれば従前どおり、父親で不動産所得の申告を行います。
・建物売却収入
 売買契約についても長男が買主と結ぶことになりますが、家賃収入と同様、父親が受益者であれば父親で譲渡所得の申告を行います。
○固定資産税
 固定資産税は、アパートの名義人である長男に課税されます。これは不動産所得の必要経費になりますので、受益者である父親が負担して問題ありません。

三、その他の注意点
他の税金については、不動産所得税や登録免許税などが関係してきます。また、民法上、他の相続人との遺留分の問題なども絡んできますので、事前に専門家に相談されることをお勧めします。

2019年7月号

▼テーマ
 住宅ローン控除の拡充(2019年度税制改正)

▼本文
令和元年(2019年)10月1日の消費税率の引き上げに際し、需要変動の平準化の観点から、住宅に関する税制上の支援策が講じられます。

改正点
消費税が引き上げられる令和元年(2019年)10月1日から令和2年(2020年)12月31日までの間に居住の用に供した場合、次のように適用されます。

一、消費税率10%が適用される住宅取得等について、住宅ローン控除の控除期間を3年延長(改正前:10年→改正後:13年)
二、11年目以降の3年間については、消費税2%引き上げ分の負担に着目した控除額の上限を設定。
  具体的には、各年において、次のいずれか少ない金額を税額控除します。

① 建物購入価格の2%の1/3
② 住宅ローン年末残高の1%

今回の改正は、3年間で消費税増税分にあたる「建物購入価格の2%(2/3%×3年)」の範囲で減税されます。
ただし、ローン残高が少ない場合はこれまでどおり住宅ローン年末残高に応じて減税されます。
消費税10%の増税時には、5%から8%に増税された時と同様に建物取得に係る消費税の経過措置の適用もあるため、十分に検討してから住宅を購入することが必要になろうかと思われます。

2019年5月号

▼テーマ
 ふるさと納税の所得税及び住民税の控除について

▼本文
ふるさと納税制度は、自らの意思で納付先(寄附先)を選択する制度です。生まれ育った故郷や、お世話になった地域、独自の取組みなどをしている地方自治体を応援してもらうために導入されました。寄附は都道府県、市区町村であれば全国どこの自治体にでも行うことができます。

自己負担額2千円で所得税及び住民税が一定限度額まで軽減される
支出した寄附金のうち2千円を超える部分について、確定申告をされる方は、所得控除のうちの寄附金控除(総所得金額等の40%相当額が限度)を受けることにより所得税が軽減されます。そして所得税で控除しきれない部分は、翌年度の住民税から控除されます。なお、住民税からの控除には基本分(総所得金額等の30%相当額が限度)と特例分があり、基本分の限度額を超える部分は特例分(住民税所得割額の20%相当額が限度)で控除されることになります。

ワンストップ特例制度により確定申告が不要
確定申告をする必要のない人で、寄附をした自治体が5箇所以内の場合は、確定申告をせずに税金の軽減を受けられます。(ワンストップ特例)
この制度を選択すると確定申告をしないので、所得税から控除は行われず、翌年度の住民税のみが減額されることになります。
ただし、6箇所以上の自治体に寄附した場合は、申請しても適用されません。

令和元年6月1日以降からの寄附
 この度、過度な返礼品競争を規制するため、制度の見直しが行われました。令和元年6月1日以降の寄附から返礼品を「寄附額の3割以下の地場産品」に限定し、寄附金募集について適正な実施が求められることになりました。こうした条件に該当しない自治体への寄附金については、税制上の優遇が受けられなくなります。

2019年3月号

▼テーマ
 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

▼本文
空き家は近年増加傾向にあり、治安や景観の悪化などが社会問題になってきております。長岡市でも「空き家バンク事業」を通じ、空き家等の賃貸又は売却を希望する所有者と利用希望者との橋渡しをしています。現在、税制面では、被相続人の居住用財産を相続された方が、平成31年12月31日までにその家屋等を売却し、一定の要件に当てはまるときは、譲渡所得から最高3000万円まで控除できる制度があります。
現行制度の要件と今後の改正内容を確認してみましょう。

1.現行制度の概要及び要件
この制度は、相続又は遺贈により被相続人の居住用家屋及び被相続人の居住用家屋の敷地を取得した方が、その物件を売却されたときに受けられる制度です。
現行での特例を適用するには、次の要件が必要です。
①相続開始直前において被相続人が一人で住んでいた家屋であること。
②昭和56年5月31日以前に建築されたこと。
③区分所有の建物登記がされている建物でないこと。
④相続の時から譲渡の時まで、その建物及び敷地が事業の用、貸付けの用又は居住の用に供された事がないこと。
⑤相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること。
⑥売却代金が1億円以下であること。
⑦家屋を取り壊さずに譲渡する場合には、その家屋が新耐震基準に適合するものであること。⑧家屋を取り壊して譲渡する場合には、その家屋の全部を取り壊し、その後、譲渡の時まで、その敷地が建物又は構築物の敷地の用に供された事のないこと。

2.本制度の改正点
現行制度では、特例の対象となる空き家が、相続開始の直前まで居住の用に供された家屋に限られています。このため被相続人が介護状態となり、老人ホーム等に入所したまま亡くなった場合は、この特例を適用することが出来ません。そこで平成31年度税制改正大綱では、そのようなケースでも適用できるようにし、今年の4月1日の譲渡から適用した上で、期限も4年間延長する予定となっております。
多くの要件がありますので、この特例を使う可能性がある場合には、早めの相談や準備をされた方が良いでしょう。

2019年1月号

▼テーマ
 生命保険契約の満期や解約により保険金を受け取った場合の課税関係

▼本文
毎年確定申告をされている方、されていない方ともに忘れがちなのが、いつもの年にない臨時的に発生した所得の申告です。今回はその中で、生命保険契約の満期や解約に伴い保険金を受け取った場合の課税関係について触れていきます。計算のための資料は保険会社から送られていますので、税務申告をする必要があるかどうか確認してみましょう。

1.所得税が課税される場合
保険金を受け取った方本人が保険料を負担していた場合には所得税の課税対象となります。

満期保険金等を一時金で受け取った場合
満期保険金等を一時金で受け取った場合には、一時所得になります。課税の対象となるのは、受け取った保険金の額から既に払い込んだ保険料の額及び特別控除額50万円を控除した金額に1/2を掛けて計算した金額となります。
満期保険金等を年金で受け取った場合
満期保険金等を年金で受け取った場合には、公的年金等以外の雑所得になります。課税の対象となるのは、その年中に受け取った年金の額から、その金額に対応する払込保険料の額を差し引いた金額となります。

2.贈与税が課税される場合
保険金を受け取った方以外の方(御家族など)が保険料を負担していた場合には贈与税の課税対象となります

満期保険金等を一時金で受け取った場合
満期保険金等を一時金で受け取った場合には、受け取った保険金の額から基礎控除額110万円(相続時精算課税の適用を受けている方は、残存している特別控除額)を控除した金額が課税対象となります。

満期保険金等を年金で受け取った場合
満期保険金等を年金で受け取った場合には、初年度は満期時に確定した保険金について①と同様に贈与税の対象となります。2年目以降は当初の保険金額から運用により増加した部分について公的年金等以外の雑所得として所得税の対象となります。